“ご担当業務を含め自己紹介をお願いします”
鷹觜様:私たちは、24名のスタッフからなる入学センターの入試課に所属し、受験生向けの広報を担当しています。業務内容は、法政大学を志望する受験生や保護者に向けた入試情報サイトの運営をはじめ、全国の高校や予備校、会場型での進学相談会の実施、オープンキャンパスの開催、高校の先生向けの説明会の実施、運営などです。
また、大学案内や保護者様向けのパンフレットの発行や、DM、動画制作、SNSでの情報発信も行なっています。
“近年はグローバル教育に力を入れているそうですね”
大井様:はい。海外派遣留学制度や学部独自の留学制度が充実しており、必修で半年間留学を設けている学部もあります。2014年には文部科学省が定める「SGU(スーパーグローバル大学創生支援)」に採択されました。
留学生に向けたプログラムも多様化しているため、志願者も年々増加しており、現在は年間1400人以上の留学生が法政大学で学んでいます。
そのため、実際に海外に行く留学のみだけではなく、キャンパス内でも留学をしているかのように英語を学べる環境になっています。キャンパス内を歩けば英語や中国語、フランス語などさまざまな国の言語が聞こえてきます。
鷹觜様:3つのキャンパスにはネイティブスピーカーとコミュニケーションをとれる外国語コミュニケーション空間として「Gラウンジ(Global Lounge)」を展開しています。Gラウンジは基本的に英語ベースで作っているのですが、ロシア語カフェなどを行ったこともあります。他にもさまざまな言語のカフェを行っており、非常に活気があります。
このように、法政大学はキャンパス内でもグローバル化が進んでいます。
130年以上の歴史を持ちながら、革新的なことにも挑戦していく大学だと、感じています。

“入試情報サイトにSYNALIOを導入された経緯をお聞かせください”
大井様:入試情報サイトは、立ち上げてから約3年が経過しています。情報量が増え、コンテンツの整理が行き届いていないという課題がありました。
受験生に見せたいコンテンツが奥に入ってしまい、ユーザーがたどり着きにくい状態だったのです。
そこにチャットボットで誘導するというのが、導入の目的です。
もともと他社のチャットボットをLINEで利用していて、ユーザーの反応も良かったので、さらに利用者を広げていきたいと考えていたところでした。
チャットボットなら、操作をしながら自分でサイトを探検できます。コンテンツを整理するためにサイトをリニューアルするよりも、チャットボットで一人ひとりに合ったコンテンツをだし分ける方が受験生にとって面白いのではないかと思いました。
“チャットボットをLINEでも併用されているんですね”
大井様:はい。LINEでは、他社のチャットボットを出願時期に利用しています。
鷹觜様:LINEにはもともと力を入れていました。友だち登録してくれる方は志望度が高く、クリック率も高い傾向にあります。なので、LINEに他社のチャットボットを導入したのですが、LINEのみでは志望度の高い人にしかチャットボットを利用していただけません。
入試情報サイトであれば誰でもアクセスできるので、サイトにSYNALIOを導入することで、より広くアプローチできるというメリットもあります。
“SYNALIOを選ばれた理由はなんでしょうか?”
大井様:実はSYNALIOを検討する時に他社製品とは比較していません。初期導入が手軽だったため、他の製品と比較するまでもなくSYNALIOが良いと思ったんです。
鷹觜様:私がSYNALIOの運用を担当させていただいているのですが、実際に使用しても操作性が良かったです。また、分からない時はサポートの方に電話をすればすぐに対応していただけるので、非常に助かっています。
“会話作成のポイントはどこに置きましたか?”
鷹觜様:会話の流れは、どの内容が最適かをSYNALIOのコンサルティング担当の方と打ち合わせを重ねて決めていきました。
ポイントは2つあります。
1つ目は、お問い合わせの電話を減らすことです。
特に出願前はお電話でのお問い合わせが非常に多く、同じような内容のご質問をいただいていました。このお問い合わせ件数を減らすことを目標に置いて、「よくある質問」をチャットボットで端的に見せられるように工夫しました。
2つ目は、受験生やその保護者の方へのアプローチです。入試情報サイトのデータをGoogle Analyticsで見てみると、10月頃からリピーターが増える傾向にあります。
出願直前の12月や1月には、おそらく出願準備をしている方が訪問されているだろうと考え、「出願前のよくある質問」を会話の中に用意していました。
しかし、運用をしていく中で、SYNALIOの会話データから新たな受験生のニーズが見えてきました。次年度は、このニーズに応えられるようなコンテンツを発信していくことを計画しています。
このように、SYNALIOを通じて私たちが今まででは予想できなかったニーズを知ることができたので、とても良かったと思っています。

“バーチャルキャンパスツアーというメニューが面白いですね”
鷹觜様:ありがとうございます。
法政大学は3つのキャンパスがあるのですが、オープンキャンパスはいずれも8月に開催します。
本学のオープンキャンパスは、学生が主体となって企画・運営を行っています。当日の企画内容やそれまでの準備、新規スタッフの採用も学生自身が行います。
受験生には実際にキャンパスにお越しいただき、学生の様子や本学の雰囲気を知ってほしいのですが、スケジュールが合わなかったり、特に遠方の受験生からは参加が難しいという声もいただきます。そのような受験生にいつでも好きなタイミングで全てのキャンパスを見ていただけるように、動画を作成しました。
“SYNLIO導入後の効果はありましたか?”
鷹觜様:正確な数字は測っていないのですが、冬の出願シーズンのお問い合わせ件数は各段に減ったというのが職員共通の感想です。
SYNALIOを導入していない昨年までは、出願期間中は電話が鳴りやまない状態でした。それが入試当日まで続くため、私たち職員も他の仕事が手につかない状況でした。
ところが、今年は鳴り止むことがあったんです。
電話は保護者様からいただくことが多いため、保護者世代の方々にも、チャットボットを先入観なく、ハードルの低い状態で利用していただけたのではないかと推測しています。
固定のチャットメニューもよくクリックされていました。

また受験生の方々にとっても分厚い入試要項から情報を探すより、クリックで簡単に情報を見つけることができれば、勉強する時間を削らずに済みます。私たちも仕事の時間を確保できましたし、お互いにメリットがあると感じています。
春用に作成した会話の結果はこれから計測していきたいと思っています。
“受験シーズン後の現在、どのように活用されていますか?”
鷹觜様:現在は、サイト内に埋まっている情報を押し出すことが目標です。特に、学部を見せたいですね。
「人間環境学部」や「キャリアデザイン学部」など、名前だけでは学べる内容が想像しにくい学部もありますから。
そこで、学びたいことや興味のあることからおすすめの学部を紹介する「あなたに合った学部診断」を作成しました。「こんな学部があるんだ!」という発見に繋げていけたらと思っています。
例えば、「パイロットになりたい」を選ぶと理工学部が紹介されます。SYNALIOを通じて、こういった学生の夢を法政大学で叶えられるということを知っていただけたらとても嬉しいです。複数の学部がカルーセルで結果に出てくる場合もありますから、併願していただけたら尚嬉しいです。
何よりふらっとサイトに訪れて、気軽に診断できるというところが良いです。春のこの時期は、問い合わせに繋げなくても法政大学を知っていただけるだけでも十分なんです。

“今後の活用方法を教えてください”
鷹觜様:現在の利用状況を集計して、受験校が決定される秋の段階で施策を打ちたいと思っています。
入試情報サイトに埋まっている情報はまだあるので、SYNALIOを使って気軽に見ていただけるように工夫します。
また、出願期間は志願票の印刷が必要なためパソコンでの閲覧が増えるのですが、普段はスマートフォンで閲覧されている方が7割です。今後は、スマートフォンでの見やすさも意識して作り込んでいきたいと思っています。