現在Webサイトを運用されている方や、これから運用担当になる方は、「どこを改善すべきなのか」「改善策はどのようなことがあるのか」とさまざまなことを考えていらっしゃると思います。
今回の記事では、Webサイトにおいて「CVR向上につなげるための3つの施策」をご紹介いたします。
“CVRとは?”
CVR(Conversion Rate)とは、Webサイト上での期待する行動にサイト訪問者が応じた率のことです。
例えば、BtoBのサービスサイトであれば各種お問い合わせはもちろんのこと、デモ発行や資料請求などがコンバージョンポイントになることが一般的です。BtoCのサービスサイトであれば、実際に購入に至った件数がコンバージョンポイントになることがほとんどです。
ここで、アパレルショップの事例を用いて説明いたします。
Webサイトを実際の店舗と位置づけた時に、商品を購入してくれる来店者もいれば、ウィンドウショッピングという言葉があるように、商品を見たり試着するだけで実際に購入せずに店をあとにする来店者もいます。
100人の来店者に対して購入者が1名の場合、CVRは1%となります。
同様に、Webサイトでもアクセス数に対して、サイト運営者が期待する行動(コンバージョンポイント)に至った率をCVR(Conversion Rate)と言います。
“CVRの平均や、目標目安の値(BtoBとBtoC)”
一般的に、WebサイトのCVRの平均は1%だと言われています。
ただし、指名ワードでの流入がほとんどを占める場合は10%台であったり、広告流入の場合は2%ほどと言われています。CVRは、Webサイトの流入経路に左右されることが多く、あくまで目安だと言えます。
・BtoBの場合
BtoBにおけるWebサイトのコンバージョンは、資料請求やセミナー応募、お問い合わせなどが一般的です。そのため、金銭が発生しないことや購買に至る途中経過であることがほとんどなので、業界によってもバラつきがあります。
さらに多くの場合は、複数のコンバージョンポイントが存在します。これにより、それぞれCVRの目安が異なり、2〜10%と大きく差が生まれます。
CVRが低かったとしてもその後の商談化率が高いようなキラーコンテンツなのか、汎用的な内容で今すぐ商談に結びつかないが、CVRが高いコンテンツなのかで数値の目安を立てることをおすすめします。
・BtoCの場合
BtoBとは異なり、実際に購買に至った数をコンバージョンポイントとすることが通例です。
そのため、CVRの目安は1%ほどです。
“CVRが低くなる原因とは?”
CVRが低くなる原因はさまざまなものが考えられますが、ここでは3つの原因を取り上げたいと思います。
・広告の打ち出し方
常日頃、多種多様なWeb広告を目にすることがあると思います。
みなさんは広告をクリックし、Webサイトを見たが欲しかった情報と違ったという経験はないでしょうか。
ECサイトの事例を用いて説明しますと、「今なら最大90%OFF!」という広告が目に止まり、興味を惹かれてWebサイトで自分の好きなブランドを探すと、好きなブランドは10%だったとします。
この時の心境として「90%OFFかと期待したけど、10%OFFなら今すぐ購入しなくてもいいや」と購入せずに離脱する方が多いのではないでしょうか。
広告で受けた印象と実際の内容のギャップが激しい、または期待していた内容と異なる際に、
CVRが低くなる可能性が高まります。
・Webサイトの構成や情報量
同じくECサイトの事例を用いて説明しますと、「自分の好みや条件に合った検索ができない」や「検索しても数が多すぎて、見つけることができずに見る気がなくなってしまう」など理由はさまざまですが、「また後で見よう」と思いそのまま忘れてしまった、なんて経験もあるのではないでしょうか。
購入やお問い合わせに至るまでの導線設計が原因で、コンバージョンに至らないという可能性が考えられます。
・興味関心、検討までの温度感が上がっていない
みなさんは、Self-educated buyerという言葉を聞いたことはありますでしょうか。
モバイルファーストの加速と共に、「欲しい情報はいつでもどこからでも手に入る」時代になったことで企業が関わる前に自ら情報を集め、比較・検討段階に入っているユーザーが増えてきています。
この比較・検討の候補に入ることができないと、コンバージョンには至りません。
サイト訪問者が知りたい情報を適切に伝え、商品・サービスの良いところを伝えきれずにいると、自社に対するユーザー温度感は上がらずに離脱してしまいます。
“CVRを上げる方法のご紹介”
CVRを上げるために、先ほどご紹介した「CVRが低くなる原因」から対策を考えていきたいと思います。
・ランディングページやTOPページのファーストビュー
広告から流入してきたユーザーが、まず目にするものがランディングページやWebサイトのTOPページです。ここで目に飛び込んでくる情報が、広告の内容とマッチしているかどうかは非常に重要です。
「もっと詳しく知りたい」「実際の商品を見てみたい」「どんな効果があるのだろう」など、様々な期待を持って、広告をクリックしてくるユーザーがほとんどです。
その際、端的でかつ適切な情報を提供できているかどうかが重要なポイントとなります。
・Webサイトの導線改善
昨今のWebサイトは、大変多くの情報で溢れています。そのため、本来ユーザーに知ってほしい情報に行き着かない可能性があると考える必要があります。
例えばBtoBの場合、数多くの導入事例が掲載されていることで「豊富な実績がある」とユーザーに安心感を与えることができます。しかし、その反面でユーザーが抱える課題や悩みを解消した事例がスムーズに探し出せなかった場合、ユーザーは自身の課題を解消することができないと判断してしまう可能性もあります。
BtoCの場合は、商品数が豊富であることで「自分好みの商品があるかもしれない」と期待を寄せる反面、結果的に好みの商品が探し出せなかったと諦めてしまうかもしれません。
そのため、「ユーザーが知りたいこと」にたどり着ける導線設計が重要だと言えるでしょう。
・興味関心、検討までの温度感を上げる
ユーザーにお問い合わせや、購入をしてもらうためには、興味関心・検討までの温度感が非常に重要です。
ここでは、どんな条件が揃えば「温度感が高い」と言えるのかを考えていきたいと思います。
MA(マーケティングオートメーション)ツールであれば、スコアリングという概念があります。
Webサイト上での特定のページを見たら何点。配信したメールを開封したら何点。と、ユーザーがとった行動を基準に温度感を測ることができます。
スコアリングで温度感を測る場合には、ユーザーが多く行動するように施策を打つ必要があるでしょう。「自分に必要だ」と思ってもらえるよう、ユーザーのニーズや状況を理解した上で、最適な情報を提供していく。いわば、提案型のWebサイトであることが重要だと私たちは考えています。
“CVRを上げるために注目すべきデータとは”
これまで紹介した内容を踏まえて、私たちはCVRを上げるために注目すべきデータは大きく分けて2つあると考えています。
・行動データ
ユーザーが行動した内容に注目することが重要です。
「どこからWebサイトに流入してきたか」「どのページを見ているのか」「どのくらい滞在しているのか」などになります。
そこから見えてくるのは、ユーザーが「何に興味があるのか」という可能性のリサーチだと私たちは考えています。
・会話データ
行動だけでは見えてこないユーザーの背景や、インサイトに近い情報を知ることも重要です。
「どんな状況なのか」「どんな感情なのか」などそこから見えてくるのは、ユーザーが「なぜ興味があるのか」という欲求のリサーチだと私たちは考えています。
その他、会話という手法でしか引き出せない情報である
「家族構成」「年収」「従業員数」など踏み込んだ情報を取得することで、具体的かつ最適な提案を行うことが可能となります。
“まとめ”
CVR改善のイメージを持っていただけましたでしょうか?
最後に、当社のマーケティングツールSYNALIOを活用いただき、CVRが改善された事例をご紹介いたします。是非、ご覧ください。
CVR向上導入事例:https://synal.io/interview