Webサイトからの売上を増やすためにはアクセス数の増加や、お問い合わせ(CV)に至る割合を高めるための導線設計、施策を打つことが重要になります。
今回は、CVR(コンバージョン率)の一般的な知識、CVR(コンバージョン率)の計算方法、CVR(コンバージョン率)が低くなってしまう原因についてご紹介いたします。
“CVR(コンバージョン率)とは”
コンバージョン率はCVR(Conversion Rate)ともいいますが、「Webサイトに訪れたユーザーに対し、お問い合わせなどの具体的なアクション(CV=コンバージョン)があった割合」のことです。
お問い合わせ以外にも、資料請求・メルマガ登録・購入件数・会員ページへの登録などがCV(コンバージョン)として設定していることが一般的です。
Webサイトに訪れたユーザーの数に対して、CV(コンバージョン)の数が低いということは、実際の店舗で例えるならば「来店者数は多いが、購入に至らない」といったお客様が多いということです。せっかく多くの方に来店をしていただいていても、何も購入されないまま逃してしまうことは機会損失です。
こういったことが起こらないように、CVR(コンバージョン率)を1つの指標としてWebサイトを改善していくことは非常に重要になります。
“CVR(コンバージョン率)の計算方法”
CVR(コンバージョン率)は、以下の式で求められます。
・CV(コンバージョン)数 / 訪問者数(セッション数)×100=CVR(コンバージョン率)
Webサイトへのセッション数(アクセス数)に対して、CV(コンバージョン)がどれだけ獲得できたのかを計算します。
<例>
①Webサイトのアクセス数20000セッション、お問い合わせ数が60の場合
60(CV数) / 20000(セッション数) = 0.3%(CVR(コンバージョン率))
②リスティング広告の場合
広告からの流入数が1000、お問い合わせ数が10の場合
10(CV数) / 1000(広告からの流入数) = 1% (CVR(コンバージョン率))
一般的に、CVR(コンバージョン率)の目安として、1%~3%が平均と言われています。
指名検索(サービス名や会社名)からの流入の場合、サービス自体を知っていて興味を持った状態で調べているユーザーからの流入になるため、CV(コンバージョン)しやすい傾向にあります。そのため、CVR(コンバージョン率)が10%になることもあります。
“CVR(コンバージョン率)が低いサイトの原因
”
CVR(コンバージョン率)がどのようなもので、計算方法も知っていただけたと思います。では、なぜCVR(コンバージョン率)が低くなってしまうのか。その原因をご説明いたします。
・フォーム項目が多い
WebサイトのCV(コンバージョン)ポイントのフォームの入力項目の数は適切なものになっていますでしょうか。少しでも多くユーザー情報を得たいと、入力項目を必要以上に設定してしまうということがあります。
ユーザーは、フォームへの入力自体を面倒だと感じる方も多いです。そのため、せっかくお問い合わせフォームに来たとしても、項目が多いと途中で離脱してしまう割合が高くなってしまいます。
・お問い合わせがどこにあるか分かりづらい
お問い合わせフォームが、どのページからも簡単にクリック出来る様にするだけでCVR(コンバージョン率)が1%近く向上するケースもございます。
商品購入までの方法が分かりづらい、どこにお問い合わせフォームがあるのかが分かりづらい場合
大幅にCVR(コンバージョン率)が下がるケースも多いです。
・お問い合わせまでのハードルが高い
商品が高額・サービスの内容が分かりづらい場合、お問い合わせまでのハードルが高くなります。こういった場合、顕在層のユーザーは何もしなくてもすぐにCV(コンバージョン)する可能性は高いですが、「今すぐに必要ではないけど、情報は集めたい」といったユーザーが多くなる傾向にあります。このような傾向はリードタイムが長い商品やサービスに多くみられます。
このような場合は、サービスに興味を持っているユーザーに対して、資料請求や無料デモ、お問い合わせなどのCV(コンバージョン)ポイントだけではなく、その手前に位置づけられるようなユーザーから見て、もう少しハードルの低いコンテンツやホワイトペーパーなどを用意する必要があります。
・Webサイトがわかりづらい
「情報量が多く自分の欲しい情報が見つからない」、「文字情報のみで分かりづらい」、「関連する商品がどこにあるか分かりづらい」などの問題点がある場合、商品の内容を理解してもらう前にすぐに離脱するユーザーが増えてしまいます。
・信頼性がない
「なんとなく商品は良さそうだけど、企業情報がない」や「利用ユーザーの声が聞きたいのに見当たらない」など安心できる情報がない場合、ユーザーは不信感を抱き、CV(コンバージョン)しようとはしません。
・流入しているキーワード、広告配信方法が間違っている
そもそもサイトへのアクセスユーザーが自社で想定しているペルソナとは全く違う場合、Webサイトの使いやすさ等をいくら強化してもCV(コンバージョン)は増えません。
適切なターゲットに広告配信が出来ているのかを分析し、適切なキーワードでWebサイトにアクセスがあるか、見直しをかける必要があります。
・競合他社が有利な訴求を打ち出している
ユーザーが検討している際に、似たサービスと比較検討することが一般的です。他社が魅力的なキャンペーンや商品を打ち出している場合も多いので、常に競合調査をする必要があります。
・サービス説明、サービス自体が魅力的ではない
サービスの説明が文字情報だけであったり、ユーザーのメリットを考えないで一方的にサービスの良さだけを伝えても魅力は伝わりません。また、サービス自体がユーザーのニーズを満たしていない場合や、価格が適切でない場合もCVに繋がりにくいと言えるでしょう。
“まとめ”
WebサイトからCV(コンバージョン)数を増やしたいと考えた際にアクセス数を上げる施策ばかりを意識してしまうことが多いですが、CVR(コンバージョン率)も意識する必要があります。Webサイトへのアクセスが50000件、CVR(コンバージョン率)が0.5%の場合、お問い合わせ数は250件ですがCVR(コンバージョン率)が1%の場合お問い合わせ数は500件になります。0.5%の改善で250件もCV(コンバージョン)数が増えるのです。
また、サイト訪問者の約99%の方は離脱して別のサイトの閲覧や、別サービスの購入を行っています。原因はさまざまなものがありますが、常に施策のPDCAを回していくことをおすすめいたします。