最近Webサイトなどで目にする機会が多くなったチャットボット。ECサイトを運営されている方なら、恐らく耳にしたことはあるのではないでしょうか。さまざまなサイトで幅広い使い方をされるチャットボットですが、ECサイトではどのような使い方ができるのでしょう。
今回はECサイトのデジタルマーケティングにおける課題から具体的な使い方までご紹介いたします。
“ECサイトにおけるデジタルマーケティングの課題”
誰もがスマートフォンで手軽に購入できるようになった現代、ECサイトでのデジタルマーケティングは激化しています。実際のオフラインの店舗であれば、店舗の立地などが売り上げを左右しますが、WEBサイト上では規模や立地は関係なく、小さなショップも競合になります。
さらに、どんな素敵な商品を販売していても、画面越しでユーザにそれを伝えられないと商品は売れません。
オンラインでは、実際の店舗のように1人1人のニーズに合せて接客をすることが難しいため、ECサイトのデジタルマーケティング施策はマス施策に寄ってしまい、1度見た商品の広告が常に表示されるようなリマーケティング広告などが多く溢れています。
マス施策は多くの企業が行ってるため、差別化を測るためにはパーソナライズされた施策が重要視されていくと言えるでしょう。そんなパーソナライズが大切になってくる世の中で、ECサイトでの接客もサイト訪問者1人1人に合わせた接客が必要になってきます。そこでご活用いただけるのが、チャットボットです。
“カスタマーサポートとしての活用方法”
「働き方改革」が叫ばれる現代、工数削減をしながら顧客満足度を上げる、という難しい課題に向き合っているご担当者様は多いのではないでしょうか。
チャットボットは、カスタマーサポートとしての役割も担えます。チャットボットを活用すれば、カスタマーセンターによく来る汎用的な質問を自動化することができます。さらに24時間で対応することができるので、工数削減はもちろん顧客満足度向上にも繋がります。
「送料っていくらだっけ?」や、「配送希望日って選べるんだっけ?」など商品購入をするときに浮かんでくるであろう疑問を解決するには、「FAQ」のページの中から自身に合う解答を探さなくてはいけません。このハードルが高い行動を行ってくれるユーザはごくわずかと言えるでしょう。すぐに電話やメールで問い合わせをしたり、最悪の場合は「分からない」や「解決しなかった」が原因でそのままサイトから離脱してしまいます。
この課題を解決するツールが、ユーザーが手軽に触れて24時間いつでも対応できる「チャットボット」です。商品を購入しようとカートに進んだタイミングで、「領収書が欲しいけど、依頼できるんだっけ?」とユーザが思ったとき。通常であれば細かい注意書きを読んだりFAQページに戻って「領収書について」の記載を探したり、電話で領収書が発行できるのか聞く必要があります。
そんな時に、カートページで「お困りですか?」のチャットボットが出現すると、カートページから離脱しようとしたユーザーを逃がさずに、その場でお困りごとをすぐに解決することができます。
ユーザはすぐに問題解決ができて満足ですし、「領収書について」というよくあるであろう質問が電話で来ることも防げます。
このように、困ったタイミングで困っているであろう内容を、こちら(チャットボット)から話しかけを行うことで、汎用的なお問い合わせ工数の削減、顧客満足度の向上どちらも行うことが可能です。
“カスタマーサポート以外の活用方法”
チャットボットと聞くと上記のようなお問い合わせ工数に利用するイメージが強いのではないでしょうか。チャットボットはお問い合わせだけではなく、マーケティング用途でご活用いただくこともできます。
マーケティングに利用することで、サイトの離脱/直帰率を低減させたり、サイト訪問者のニーズを把握することも可能です。
例えば、商品点数が多いサイトや類似品が多いサイトは、「ユーザが商品を選びきれずサイト離脱をしてしまう」ということが起こりやすくなります。そんな時は、ユーザの意思決定を後押しするような診断型のチャットボットを設置されることをおすすめします。
ユーザが楽しみながら会話をしていくと、自身に合った商品が提案されます。このようにサイト側からユーザの情報をヒアリングし、その人に合った商品を提案することでユーザの意思決定を促し、実際の店舗と同じような接客をECサイト上でも行うことができるのです。
このようにマーケティングに活用することで、どのような会話をしたユーザがどの商品を購入するのかニーズの把握ができたり、選びきれずに離脱していたユーザの離脱率を低減することができます。
“SYNALIOの活用方法”
ここまで、カスタマーサポートとしての利用方法とマーケティングとしての利用方法をご紹介してきましたが、SYNALIOではさらに1人1人に合った会話を作成することが可能です。1人1人に合った会話を作成することで、今まで見えていなかった細かいユーザニーズが見えるようになり、ユーザー毎に適切な接客ができるようになります。
SYNALIOでは、サイトに訪問したユーザの流入経路や閲覧ページや、訪問回数などの「行動データ」によってそのユーザが何を求めてサイトに来たかを判断することができます。しかし、それだけではユーザがなぜその商品を求めているのかまでは判断ができません。「なぜ」を判断するためにヒアリングを行うツールがSYNALIOのチャットボットです。
例えば、クリスマスプレゼントの広告をクリックしてECサイトに流入し、特定の商品ページを3分閲覧しているユーザに「プレゼントをお探しですか?」と、行動から予測できる話しかけを行います。
すると、【予算3万円/男性へのプレゼント/30代】など、会話をするからこそ見えてくる「会話データ」が取得できます。この、「行動データ」と「会話データ」を蓄積することで、ユーザが何を求めてサイトに訪問したかを把握することが可能となるといえるでしょう。
さらにSYNALIOではクロージング力の強いポップアップを作成することもできます。購入意欲が高まったと判断できるデータを持っているユーザに対し、「今ならプレゼント包装無料!」と、クロージングをかけることができるのです。
このように「行動データ」と「会話データ」を組み合わせ、1人1人を理解することでマス施策によっていたECサイト上でも、1to1の接客を行うことが可能になります。
“まとめ”
ここまでご紹介してきたように、チャットボットといってもたくさんの使い方があります。マス施策を行うことも大事ですが、自社のECサイトに訪問してくれたユーザー1人1人に合わせた接客を行い、顧客満足度を高めた状態で商品を購入してもらえるよう、チャットボットを活用していきましょう。