“ご担当されている業務を含め、自己紹介をお願いいたします”
藤澤様:弊社は、小学館や集英社で扱っているキャラクターのライセンスを活かしたメディア事業と幼児~小学生を対象とした教育事業を二本柱として、教育(エデュケーション)と娯楽(エンタテインメント)を合わせた「エデュテインメント」を理念とするさまざまなサービスを展開しています。私が所属するキッズ教育事業部は、満一歳から小学校三年生向けの幼児教室「ドラキッズ」に関わる企画運営に携わっています。兼務先のDO事業企画室では、新しいテクノロジーを活用して、新サービスの企画や、業務効率化につなげる施策を実施しています。
中村様:特にAIを有効活用した業務効率化や新規サービスの企画に注力しています。部署のメンバー12〜13名中、専任は4名で他のメンバーは兼務となります。SYNALIOの運用は販促の部署と連携を取りながら行っています。
“SYNALIOをご導入いただく前はどんな課題をお持ちでしたか?”
藤澤様:ホームページに流入するユーザーをGoogle Analyticsで分析した結果、フリーダイヤルの営業時間外に訪れるユーザーが非常に多いことが分かっていました。ですが、それに対して何もフォローやアプローチができていませんでした。
また、ユーザーが最終的にどのページを見てコンバージョン(資料請求)に至っているのかも分析できていませんでした。
営業時間外に訪れたユーザーへのアプローチと、分析できていなかった部分を見える化することが私たちの課題でした。
中村様:メインのお客様は小さなお子さまをお持ちの保護者さまですから、お子さまが寝た後の21時から22時の流入が多いんです。弊社の活動時間は基本的に17時までとなっており、フリーダイヤルの営業時間は17時半までなので、チャットボットで24時間フォローできる体制にしたいと考えました。
藤澤様:また、営業のトークスクリプトの可視化ができていないことも課題でした。営業社員は、幼児教室の入会促進のために対面やお電話で親御さんに商品紹介を行っています。そのトークスクリプトをチャットボットに反映し、Webで接客できないかと考えていました。
“SYNALIOを選んでいただいた決め手はなんでしょうか?”
藤澤様:初めは展示会でチャットボットの情報収集をしており、AIチャットボットを中心に15社程見ていました。チャットボットを出展されている企業の多さから、チャットボットが流行ってきていることを実感していましたが、違いがあまり分かりませんでした。
その後、機械学習型やルールベース型などさまざまなチャットボットと比較して、予算と照らし合わせながら最終的に3〜4つに絞りました。
その中からSYNALIOを選んだ1番の理由は、やはり“マーケティングの機能が備わっている”ことですね。ただ会話をするだけではなく、お客様がどのような会話をしたかを管理画面上でボタン1つで分析でき、最適化できる点が魅力でした。
例えば、ABテストで有効だったポップアップを明らかにして、お客様に適しているポップアップを自動で表示させるなど、PDCAを回せる機能が付いているところが良かったと感じています。
チャットボットを設置していても、ただ会話をするだけでは意味がないと思っています。SYNALIOは会話をするだけではなく、チャットボットから得られた会話データをもとに改善が行え、ユーザーにとって最適な運用ができるので、マーケティングをパワーアップさせる上で大きな武器だと感じました。
“どのようにチャットボットの会話を作成しましたか?”
藤澤様:SYNALIOの会話は、トップ営業のトークスクリプトをベースにしています。トップ営業の社員に対して「頭の中で何を考え、どのような順序で会話をしているのか」をヒアリングし、これまで個人技に留まっていたお客様との会話を体系化し、SYNALIOに実装しました。
ただ、トークスクリプト全てを反映させるのではなく、“お客様との距離感が作れている人だからできる会話”と、“汎用的な対応が可能な機械だからできる会話”で内容を住み分けました。
営業社員の場合は、Face to Faceでお話をすることでお客様にイマジネーションを呼び起こしますが、SYNALIOの会話では画像や動画に繋げて想像力に働きかけています。この工夫が功を奏したのか、コンバージョンに至ったお客様の傾向を分析すると、動画を閲覧した方が多いことが数字で明確になりました。
また、分析の結果、会費についての興味・関心が高いことが分かりました。この結果を参考にして、会話の1番最初の選択肢に「会費について」という項目を入れて離脱を防いでいます。
“会費を明確に出すことで、費用面からの離脱が増えませんでしたか?”
中村様:Webサイトに訪れたユーザーが費用で競合他社と比較し、弊社のサービスが選択肢から外れてしまうということは大いにありえます。なので、当初私は、会費を目立たせることに反対でした。
しかし一方で、お客様からは「費用が分かりにくい」という声があったのも事実です。費用が分からないまま資料請求する場合と、費用が分かった上で資料請求をする場合のどちらが良いかで比較した結果、後者の方が、より”ユーザーファースト”で良いのではないかという考えに至りました。
藤澤様:現状、ユーザーの半数がチャットボットの会費ページを見て離脱しているのですが、そういう方は他社のホームページを見て、もう一度訪問されることが多いです。会費は競合他社とそれほど変わらないので、あとはお客様の自宅の近くに教室があるかどうか、という確認をされるようです。会費を分かった上での2回目の訪問なので、その方を逃さないようにアプローチをかけ、資料請求につなげるのがチャットボットの役割だと考えています。
“チャットボットの会話作成について、弊社から提案はありましたか?”
藤澤様:はい、誰に向けたチャットボットなのかを明確にした方が良いとご提案いただきました。導入後、約1ヶ月は会話への入り口を「ご相談はこちらから」としていました。しかし、御社からのご提案を受けて「検討中の方はこちらへ」と明確にしました。
また、これだけではユーザーが「有人チャットに繋がるのでは」という不安を抱いてしまうと考え「自動応答サービス受付中」の文字も追加しました。
“SYNALIOの導入後、効果はありましたか?”
藤澤様:SYNALIOの役割は資料請求のパスとして置いているのですが、SYNALIOを利用した方のコンバージョン率は19.6%と効果が出ていますね。CV全体で見ると、約8%貢献しています。
また、チャットボットの離脱率も改善しました。導入直後は56.2%が第一階層で離脱していましたが、導入1ヶ月後には50.7%になりました。さらに今年の1月には35.3%、2月には33.3%と、どんどん改善されています。これに加え、フォーム離脱も下がってきています。
チャットボットの利用率は3.5%で、導入してからの約半年でチャットオープン率やチャット利用率も向上しています。
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URL:https://dora-kids.shopro.co.jp/
“SYNALIOの操作感はいかがでしたか?”
藤澤様:分析に必要な「現状のSYNALIOの利用状況」や、「セッション数などの情報」がダッシュボードで簡単に得られるところが他社にない魅力ですね。日々、工数をかけて頑張って操作しなくても欲しい情報が得られるので、修正すべきポイントが分かります。「今後、SYNALIOを活用して何ができるのか」という可能性が広がってきていると感じています。
“キャンペーン機能もお使いいただいていますね”
藤澤様:「ホームページを2回以上訪れ、かつ会費のページを訪れた方はコンバージョン率が高い傾向にある」と御社から教えていただいたので、今後その方々にはクリアファイルプレゼントキャンペーンのポップアップを表示させようと考えています。これは実名化を促す施策ですね。SYNALIO経由の資料請求者だと分かるように資料請求フォームにパラメーターを持たせているので、結果が出るのが楽しみです。
“弊社からのコンサルティングはいかがでしたか?”
藤澤様:まず、最初の会話設計や設定を助けていただいたことがありがたかったです。走り出しの時点では、何をもって効果が出ているとするのかという基準がなかったので、参考値を教えていただきました。さらに、色々な事例をもとに数字の上げ方を具体的にご提案いただき、助かりました。
また、担当の方がとにかくデジタルマーケティングに詳しくて「こんなことができますよ」とさまざまな施策を教えていただきました。
中村様:これまで数多くの会社をサポートされてきただけあって、提案内容に説得力がありました。指摘していただいたことも的確で、確かに私たちに足りていない部分だと実感できましたし、提案通りに改善すると実際に数値も上がっていったので、素晴らしいサポートだと思います。
藤澤様:一般的に、チャットボットの導入方法や会話作成方法のサポートはあっても、自社の課題を解決まで導いてくれるサポートは珍しいのではないでしょうか。PDCAの回し方の勉強にもなり、非常に役に立ちました。コンサル期間は終了しましたが、これからも頂いた内容をもとに運用を行っていきたいと思います。
“今後、SYNALIOをどのように活用していきたいですか?”
藤澤様:次は料金診断の会話を作っていきたいと考えています。また、私たちの部署の効果が出ている事例を見て、弊社の別事業部でもSYNALIOを入会促進施策として導入を進めています。
SYNALIOのアップデートのスピードがとても速いので、ユーザーとしては「頑張って付いていかなければ!」という気持ちです。御社がこんなにスピード感をもってお仕事をされているということが励みになりますね。