デジタルマーケティングのハブともいえるWebサイト。Webサイト運用に力を入れていないマーケターの方はいらっしゃらないでしょう。
運用においては、アクセス数やコンバージョン数が気になるところではないでしょうか。この割合を表す指標が「コンバージョン率(CVR)」です。
コンバージョン率(CVR)が低い場合に、考えられる原因は「導線が悪い」「お問い合わせフォームの入力必須項目が多すぎる」「ユーザーが求めるコンテンツ(情報)が見つかりにくい」など、いくつかあります。
今回は、ユーザーのWebサイト上での行動にスポットを当てて、CVR上げるための施策とツールをご紹介します。
目次
EFOでコンバージョンを上げられるツール
行動データから離脱ポイントを探るヒートマップツール
コンバージョンにつながる行動データのアクセス解析ツール
行動データ+会話データでコンバージョンを改善
まとめ
“EFOでコンバージョンを上げられるツール”
EFOとは、Entry Form Optimizationの略で、「入力フォーム最適化」のことです。一般的なWebサイトにおける入力フォームの完了率は約20%だといわれています。貴社のWebサイトの入力完了率は20%よりも高いでしょうか、低いでしょうか。
せっかくユーザーがお問い合わせをしようとフォームまでたどり着いても、入力の途中で面倒になって離脱してしまってはもったいないですよね
EFOでコンバージョンを上げるために活用できるツールを3つご紹介します。
▲ナビキャストフォームアシスト:https://efo.showcase-tv.com/
「フォームアシスト」は、EFO市場で売上金額およびシェアNo.1のASP型ツールです。2008年にサービス提供を開始し、導入実績は4,000フォーム以上。
フォームの問題点をログなどから診断したうえで項目などを改善し、さらにログ集計、レポートと改善コンサルティングのPDCAを継続的に行ってもらえます。スマートフォンにも対応しています。
ASP型のため、導入ハードルが低いことも大きなメリットの一つです。
主な機能は必須入力項目のカラーリング、入力残り項目数の表示機能、フリガナ・住所の自動入力、ガイドメッセージ表示機能などがあります。
EFOに初めて取り組む企業様におすすめのツールです。
▲EFO CUBE:https://www.efo-cube.info/
「EFO CUBE 」もASP型のEFOツールになります。導入実績は3,800フォーム以上。
フォーム最適化機能に加え、どの項目でユーザーが離脱しているのかといった細かい分析計測機能が付いている点が特徴です。データからフォーム改善の提案も受けられます。こちらもスマートフォンに対応しています。
主な機能は、必須項目の明示と未入力状態での送信ボタン制御機能、入力補助機能、入力残り項目数の表示機能、データ解析機能、フリガナ・住所の自動入力などがあります。
こちらのツールも、EFOに初めて取り組む企業様におすすめです。
▲GORILLA EFO:https://bruceclay.jpn.com/service/efo/
「GORILLA EFO」は、2017年にサービス提供を開始した後発のEFOツールで、こちらもASP型です。20種類の入力サポート機能を備えながら業界最安値で使うことができ、スマートフォンにも対応しています。導入実績は1,500フォーム以上となっています。
主な機能は、ガイドナビゲーション機能、住所自動入力機能、入力モード自動変換機能、メールアドレスサジェスト機能などです。
リアルタイムで入力内容が成功なのか、間違いなのかを表示してくれる機能があり、ユーザーの入力中のストレスを低減できる機能を備えています。
“行動データから離脱ポイントを探るヒートマップツール”
Web解析において、クリックやマウスの動きなどのユーザーの行動をデータを可視化してくれるのがヒートマップツールです。Webサイト改善のPDCAを回すために活用をすることができます。
ユーザーの行動が多かった箇所から順に赤~青で表示されるため、ひと目でユーザーがWebページ内のどこに興味を持っているかを把握できます。逆に、色がついていない部分はユーザーが興味を示さなかったということなので、ページから離脱された理由を推測することが可能です。
ユーザーの行動データから離脱ポイントを探るのに活用できるヒートマップツールを2つご紹介します。
▲Ptengine:https://www.ptengine.jp/
「Ptengine」は、世界180ヵ国、15万以上のユーザーに使用されているアクセス解析ツールで、ヒートマップ機能がついています。「GOOD DRSIGN AWARD」2013年度を受賞しています。
月間2万5,000PVまでのWebサイトなら無料で使用することができます(※無料版でヒートマップ解析ができるのは1ページまでとなります)。ヒートマップ機能ではクリックされた箇所のほか、よく読まれているスクロール位置(滞在時間の長さ)が表示できます。
▲MIERUCA:https://mieru-ca.com/heatmap/
「MIERUCA」は、2015年にサービス提供を開始したAI搭載のSEOツールで、ヒートマップ機能に強みを持ちます。月間1万PVまでのWebサイトであれば無料で使用できます。
主なヒートマップ機能は、クリックヒートマップ機能(クリック、タップ)、アテンションヒートマップ機能(熟読エリア確認)など。
ヒートマップ以外の機能には、スクロール解析機能(読了・離脱率)、集客改善キーワード提案機能などがあります。
サポートも充実しており、無料ユーザーでも設定サポートや改善アドバイスがもらえるキャンペーンを実施中です。
“コンバージョンにつながる行動データのアクセス解析ツール”
アクセス解析ツールは、Webサイト運用を行う上では基本的なツールですが、ただアクセス数の増減をチェックするだけではWebサイトの効果は上がりません。CV数・CV率の目標達成に向けてWebサイトを改善していく視点でユーザーの行動をチェックすることが重要です。
ここでは、でユーザーの行動データをCV改善につなげるために活用したいアクセス解析ツールを3つご紹介します。
▲Google Analytics:https://marketingplatform.google.com/about/analytics/?hl=ja
「Google Analytics」は、言わずと知れたGoogleの提供する無料のアクセス解析ツールで、世界でシェアNo.1を誇ります。無料での利用においてもユーザーの訪問状況(訪問回数や滞在時間など)、流入経路、行動パターンといったさまざまな解析データを収集・蓄積することができ、Webサイト運営に必要なデータは大方見ることができると言えます。
有料版と無料版の違いは下記です。
ユーザーの行動データとしては、「行動>サイトコンテンツ>ランディングページ」でユーザーがWebサイトの入り口としてどのページから流入したか、さらに「入口ページごとのCVR」のチェックが重要になります。
▲Google Analyticsと併用すべき「AIアナリスト」:https://wacul-ai.com/
アクセス解析ツールを導入したものの、「見方が分からない」「難しい」といった理由であまり活用しなくなってしまった経験を持つマーケターの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
特に、上記でご紹介したGoogle Analyticsには、サポートサービスがないため、独学で使い方を身につけるしかありません。その点で、Google Analyticsは活用難易度が高いツールとも言えるでしょう。
そんなGoogle Analytics運用を助けてくれるのが「AIアナリスト」です。「AIアナリスト」は、2015年にサービス提供を開始したアクセス解析ツールで、Google Analyticsとの連携を前提に作られています。Google Analyticsのデータを元に、わかりやすいレポートやWebサイトの改善提案を行ってもらえます。
アクセス解析初心者のマーケターの方におすすめのツールです。
▲忍者アクセス解析:http://www.ninja.co.jp/analyze/
「忍者アクセス解析」は、無料で利用できるアクセス解析ツールです。有料版では広告を非表示になりますが、無料でもすべての機能が利用できます。
最大の特長はリアルタイム性です。Google Analyticsの有料版でも最大4時間のタイムラグが生じるのに対し、忍者アクセス解析ではすべての解析結果がリアルタイムで表示されます。アクセスログは最大4ヵ月間まで保存できます。
ユーザーの行動に関する解析機能としては、訪問者が該当ページに訪れる前にいたページと割合、訪問者が該当ページから遷移していったページと割合などを確認することできます。
“行動データ+会話データでコンバージョンを改善”
ここまででご紹介してきたツールを使えば、ユーザーの行動のログを取ってデータ分析することでユーザーのインサイトを探ることができます。
ただ、それはあくまでも行動データ分析からの推測に過ぎず、データを読み間違えている可能性は否めません。
もし、ユーザーと会話することができれば、よりインサイトに近い情報を会話内容から得ることができると言えるでしょう。これを実現できるツールがチャットツールです。
チャットツールを活用すれば、ユーザーの欲しい情報がタイムリーに与えられないことによる離脱を防ぐことが可能です。会話内容をもとにナーチャリング(育成)し、さらにはクロージングまで行えます。
▲SYNALIO:https://synal.io/
「SYNALIO」は、チャットボットを用いて会話データの「取得・分析・活用」を行い、サイト訪問者との会話データをもとに適切なナーチャリングを行うことでCVR向上を実現します。
行動量が少ないユーザーの場合、CVR向上のための施策を立てるのに十分な行動データを取得することができません。そういったユーザーには、チャットボットでアプローチしてニーズを拾い、ユーザーが抱える疑問や課題を解決できれば、CVにつなげることができるでしょう。
逆に、行動量の多いユーザーに対しては、クロージングの際に状況ヒアリングを行い、顧客の属性データを取得するという活用ができます。
ただ、「SYNALIO」は単なるチャットボットではありません。ユーザーのWebサイト上での行動データと会話データを「取得・分析・活用」し、これらに基づくラベリングやポップアップ表示といった1to1マーケティングツール機能も持ちます。
このため、行動データと会話データを組み合わせることで、独自のユーザークラスタを獲得することが可能です。
“まとめ”
日々のWebサイト運営のなかでコンバージョン数に悩むマーケターの方におすすめのツールをご紹介いたしました。いうまでもありませんが、コンバージョン数がなかなか上がらないときには、原因を見つけ改善をすることが重要です。
CVR向上に活用できるツールは、こちらの記事でご紹介した以外にもあります。さまざまなツールの中から、自社の課題に合わせたツールを選定することが重要になります。
自社の課題の把握やツール選びを行う際に迷ったら、勉強会やセミナーに参加してみるのもおすすめです。